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ご挨拶

 丁度ノーベル賞受賞者の発表が続いています。昨年はノーベル平和賞を日本原水爆被害者団体協議会が受賞したことは記憶に新しいですが、本年は戦後80年であり広島・長崎では80回目の「原爆の日」を迎えて平和祈念式典が開かれました。しかし、いまだに世界各地では戦争が絶えていないことからもこの間、戦争のない日本の平和の尊さを改めて再認識しています。
 今年のノーベル賞ではお二人の日本人が受賞と発表され真に嬉しいことです。生理学・医学賞に坂口志文大阪大学特任教授「制御性T細胞」で、がん・糖尿病治療に光明、化学賞に北川進京都大学特別教授「金属有機構造体」で、脱炭素に道とあり、共に人類の未来に大きく貢献して行くことと思われます。心よりお祝いを申し上げます。

 多田野奨学会は1971年に設立され、本年で設立54周年を迎えています。株式会社タダノの創業者であり初代社長であった多田野益男とその妻ユキヱが、地元香川県出身の健康で学術優秀な若者に、心置きなく学業に励んでもらいたいとの強い願いのもとに、多田野奨学会を設立しました。
 この奨学会は当初から大学4年間の奨学金給付を続けてきました。近年、大学院進学の学生が増えてきたことから、2020年4月から大学院修士課程2年間の給付を始め、2023年4月からは大学院博士課程3年間の給付も開始しております。
 現在までの奨学生卒業の先輩は336名に上ります。その多くの方が様々な分野で活躍されています。現在は大学院生6名を含めて在学中の奨学生は28名で、全員が研究や学問に真摯に取り組んでおります。喜ばしい限りです。

 毎年開催しています香川県内高校生への「京大変人講座 presented by 多田野奨学会」も続いており、本年10月には嶺重慎名誉教授による「そうだ宇宙へ行こう!~ブラックホールとバリアフリーの意外な接点~」を開催しました。今回を含めて延べ11回の開催です。
 3月には初めての「アカデミックライブin香川 ~サヌカイトが解き明かすおむすび山の謎を探れ~」を岩石博士の小木曽哲教授、地質博士の長谷川修一特任教授とナビゲータの越前屋俵太さんをお迎えして協賛開催もしています。
 また、10月には一般財団法人花山(カザン)宇宙文化財団が協力の「宇宙落語会 in うどん県+星空観望会」(第3回、さぬき市)を昨年に続いて協賛開催して、京都大学柴田一成名誉教授も参加されて小中高生を無料招待しております。

 この多田野奨学会を通して世界に、そして未来に貢献できる人財の育成に少しでもお役に立てることを願って、当奨学会の運営を進めてまいります。

2025年10月
一般財団法人 多田野奨学会
理事長 多田野宏一

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